消費増税

消費税が10%に上がってからもうすぐ2週間です。日常生活の中では、それほど意識することもなく、今のところ我が家ではすんなり受け入れられています。

 

しかし仕事となると、今まで程ではないにしてもやっぱり多少の混乱が起きています。8%になったときもよくあった話ですが、増税後に納品した商品は税率10%になってしまうので、それ以前に契約していた商品は2%値引きしてくれ、という依頼が結構きます。10月以降に納品される商品を値引きしろという依頼自体がナンセンスですが、そもそも、消費税の仕組みを分かってない相手が多過ぎます。私はメーカーに勤務していて、販売先は流通店となるのですが、流通の人たちは、自分たちが10%で請求できないのに(請求しろよ)、メーカーから10%で請求きたらうちが損する。だからお宅は2%値引きして。みたいな理論を言ってきます。この依頼が結構多い。でもそもそも消費税って「差額」を納めるものだから、8%だろうが10%だろうが収支は変わりません。

 例えば、メーカーA社が流通店のB社に商品を税抜き100円で売り、さらにB社がC社に200円で売った場合、B社は8%の時は仕入れが税込で108円、売りが216円となります。これが10%の時は仕入れが110円、売りが220円となる訳です。この時仕入れのみ10%となってしまうと、B社は仕入れが110円で売りが216円となってしまい、B社が損をしてしまうと思ってしまいます。

しかし実際には、B社が納める消費税は、C社に売るときの消費税から、A社から仕入れるときの消費税の「差額」を納めるので、実際には消費税が何%であってもB社の利益は100円となります。

なので、2%値引きしてと言われてこれに応じると、B社の仕入れは98円となり、A社が損をしてしまうことになります(そもそも税金を商品代で値引きしろというのはあまりに横暴です。結構まかり通ってますが・・・)。

 

前回の8%にあがった時と同様、毎回この説明を顧客に行ってますが、まだまだ伝わってないところは多いです。

 

とりあえず10%から上がる様子は今のところないですが、もしまた上がることがあったら同じようなことが起こるんだろうな~と思いつつ、そう頻繁にあることでもないので、本気になって周知活動に取り組めないのもしょうがないのかもしれませんね。